三宅陽一郎氏特別講演会のお知らせ
週明けには文芸学科の皆さんに告知メールが行くと思いますが、三宅陽一郎さんの講演会を開催いたします。文芸学科の学生さんが対象ですが、他学科の学生さんの学びたいという熱意を尊重します。
- 三宅陽一郎氏特別講演会
- 日時:6月3日(水)15時半~16時50分
- 場所:東北芸術工科大学本館205教室
- 三宅氏からのコメント:
物語が動き出す時に、人工知能は時に大きな役割を持ちます。物語の中で、人工知能は、時に人間と似て非なるものであり、時に機械の代弁者であり、時に話すテクノロジーであり、人間や生命との新しい対立軸を産み出すのです。
一方で、現実において、発展しつつある人工知能は、工場やソフトウェアの中から、実際の社会の中へ進出しつつあり、そこに人は、人工知能が少しずつ社会を変革して行くことへの期待と不安を持ち始めています。そこでは研究者や企業が持つ文脈と、人々の中で不安と期待から産まれる物語が対決しつつあるのです。
本講義では、これまで物語の中で人工知能が引き受けて来た役割、立ち位置と、逆に、現代の人工知能が実社会で描こうとしている物語について考察します。
- 取り上げる主な作品:
[小説]
アイザック・アシモフ 「ファウンデーション・シリーズ」「ロボット・シリーズ」
神林長平「戦闘妖精雪風」
グレッグ・イーガン「ディアスポラ」[アニメーション]
士郎正宗「攻殻機動隊」(Production I.G.)
中山文十郎原作、ぢたま「まほろまてぃっく」(ガイナックス)
松本零士「銀河鉄道999」
- 参考文献:
(1) 第53回 日本SF大会 「人工知能はSFの夢を見るか?」講演資料
http://www.slideshare.net/youichiromiyake/54-sf-sf(2) 日本のアニメーションにおける人工知能の描かれ方
―事例をベースとしたアニメーションにおける人工知能の表現型の分類―
http://igda.sakura.ne.jp/sblo_files/ai-igdajp/jachs/JACHS_Anime_AI_2011.pdf
(コンテンツ文化史学会 2011年大会予稿集)
- 主催:東北芸術工科大学芸術学部文芸学科