インスタントコーヒーの行方

最近はインスタントコーヒーを良く飲み、その行き先や飲む理由に思いを馳せますが、コーヒーについて研究しているわけではありません。

文芸誌『文芸ラジオ』創刊のお知らせ

私も編集に関わっている東北芸術工科大学芸術学部文芸学科による文芸誌『文芸ラジオ』が創刊されます。具体的には5月28日です。

私は編集に関わりつつ、自分自身でも論文を執筆しました。昨年度の立命館大学のゲーム研究会や年度末に開催された日本デジタルゲーム学会にて発表した内容を文章化したものになります。「歴史イメージの連続と断絶」というタイトルですが、岩見重太郎と猿飛佐助というフィクション的世界観で構築された人物二名を追うことで歴史イメージの変容を考えようという内容です。

さらに書くだけではなく、インタビュワーとしても関わっており、『一鬼夜行』シリーズでお馴染みの小松エメルさんにインタビューをさせていただきました。好きな作家にお会いできるというのはこの仕事の役徳ですね。サインしていただいた本は研究室に置いております。これまでのご自身の歩みや作家としての取り組み、そして今後の展望などを語っていただきました。

その他にも我らが学科長山川健一先生の5年ぶりの新作や保坂和志さん、辻井南青紀さんなどのプロの方々の新作も収録されています。そして、もちろんフレッシュな新人の作品も多数ありますので、新人作家にいち早くファンレターを送るマニアな方々にもお薦めです。

それから今度のオープンキャンパスと絡めて創刊イベントを行います。

http://www.tuad.ac.jp/2015/05/48103/


文芸ラジオ 1号 ([テキスト])

◎内容目次

【特集】ポップカルチャーとしての時代小説
小松エメル「時代小説・妖怪・新選組
平野謙太「犬神」
玉井建也「歴史イメージの連続と断絶」

【講演録】
保坂和志「小説の向こう側にあるもの」

【評論】
栗原康「だまってトイレをつまらせろ」
大泉ひかり「プロミスオブロリータ」

【小説】
辻井南青紀「目隠しをとれ/目を閉じたまま死ぬことはできない」
山川健一「老いた兎は眠るように逝く」
嘉村詩穂「翡翠譚」
佐々木ヒロミ「手帳」
中野楓子「熱線」
永尾天晴「鬼と縁日」
岡田エツコ「千日手
佐藤瑞月「白の熱」
笠松美和「虹を見るまで」
阿部崇史「document」
若菜くるみ「瞼の裏の水色の街」
佐藤滴「まなつの残光」
桐井美冬「白いピアノと冬の貝殻」
有谷亨「リグレット・トリップ」
井上陽能人「それぞれの逃げみち」
畠山陽色「通過する地点」
丸山千輝「あおを紡いで」
本間広夢「オモト町」

【詩】
サクマカエデ「8畳間の宇宙」

【戯曲】
富樫夕海「酸素不足な金魚たち」

【花小路文学賞の作品】
五十嵐優樹「ラインボール」
橋本葵「夢のムコウ」
難波「あ、のころ」